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さわはた畳屋が、当社おススメの国産畳表の生産者を、熊本県まで取材してきました。パート3

先日、国産畳表の95%を生産する、熊本県まで行き、さわはた畳屋がおススメする国産畳表の生産者を取材してきました。

生産者のこだわりなどをご紹介します。

茣蓙蔵十平 6代目畑野十平

茣蓙蔵十平 畑野泰人

熊本県宇城市でい草の生産から畳表の製織まで、親子三代にわたって作っています。

今は、畑野泰人さんが、初代から数えて、6代目畑野十平を名乗っています。

生産者ラベルです。

この方と出会って10年近くになりますが、お伺いするたびに、イ草つくりを熱く語ってもらえます。

なので、毎回時間が足りず「この先のお話は次回に」lてなことになります。

さらに、かなり前からブログを発信していて、最近では、Instagram・Facebook・lineのでも使って発信しています。

しかも、パンフレットまでも作ってイ草つくりのこだわりなどを発信しています。

茣蓙蔵十平の畳表で表替をすると感謝状まで届き間ます。

感謝状も素晴らしいですがパンフレットがとてもよくできていますのでご紹介していきます。

恩琥知心

先人が築いた恩は忘れず、琥珀色に輝くさまを、知力を重ねて、心を込めて織り上げます。

茣蓙蔵十平のこだわり 

∼畑からお部屋までのプロローグ~

土(つち)

良い畳表を作るには原料のイ草が良くなくてはいけません。

イ草が育ちやすい環境をよくするためにも田圃の「土つくり」は欠かせません。

同じ田んぼで、イ草を2年作ったら1年お休みさせて緑肥を作ります。

大きくなったら鋤きこむので土の中に大量の緑肥(有機物)が入ることによってふかふかの土になりますので、

イ草が瑞々しく艶々したものに出来上がります。

イ草は種からではなく苗を株分けします。それは品質が安定するからです。

そして3年に1度、苗が先祖帰りしないように研究機関で更新をしなければなりません。

しかし、茣蓙蔵十平のイ草は独自に苗を毎年更新します。

その品種のサラブレットになる工夫をし進化し続けているのです。

お客様により良いものをご提供したい!その一心なのです。

環境

父の代から微生物資材は使用していました。

それは土に有効微生物が多いと病気に強く農薬を減らせて、元気なイ草が育つからです。

近年では、大学生が起業したclamoのくまレッド(光合成細菌)を自家栽培しています。

地元八代で採取されたこの菌。そしてその菌の餌になるはこれまで廃棄されていた焼酎粕でその有効利用とカラらのビジョンに共鳴し地域貢献できればと考えた結果です。

この「くまレッド」がしっかりと充実した丸みを持った丈夫なイ草となるのです。

熟成

茣蓙蔵十平の一番のこだわりと言えるのが、イ草の「熟成」です。

収穫乾燥後は、半年は熟成させます。

そしてイ草を長さごとに選別して、袋に入れて又熟成します。

イ草が一度空気に触れることで「調湿」されます。

この工程は、こだわりの酒造の日本酒作りと同じなのです。ゆっくりじっくりと手間をかける。

この工程が畳表が急激な色変わりを防ぎ、畳がキレイな琥珀色に退色していくのです。

それは、お客様に畳を末永く愛してもらいたいからです。

湿度

イ草は生きています。

したがって、畳表を織るときに晴天・雨天・曇天等、湿度の差異によって畳表の色調が変わってきます。

そう織細なのです。

なので、茣蓙蔵十平では、気密性を高めるために冷暖房を完備して湿度調整できる作業場を新設しました。

選んでいただいたお客様から「畳替えをしてよかった」と喜んでいただきたい!

そのためには欠かせない設備と思ったからです。

イ草も農産物。

粒が太かったり細かったり、固かったり柔らかかったりさまざまです。ですので、イ草が製織の時に経糸に負けて切れたり、膨れたのを除去し、わからないようにキレイに仕上げるのが技術です。

同じイ草(原料)でも降りてが変われば畳表の表情は全く変わってきます。

触った時のつるつるとした質感を五感で私服のひと時をご体感いただけると確信しております。

継承

~次世代へ繋ぎたい~

歴史を重ねて百悠余年。代を重ねて6代目。常にイ草と向き合いながら、ゆっくりじっくりひと手間をかけて、さらにもうひと手間かけて熟成させたそのイ草。

親子三代邁進しております。

感謝

~人は人によって支えられる~

夫婦二人三脚。山あり谷ありの人生です。全く農業を知らない、イ草を見たこともない妻でした。

苦労もたくさん掛けました。イ草の大量輸入から始まり台風18号で高潮塩害・熊本地震など幾多の困難もありました。

イ草をやめようと思ったことも1度や2度ではありません。しかし、乗り越えられたのも妻のおかげです。そして家族。支えてくださった方々。さらには『イ草の神様』かもしれません。

追及

~その先もずっと…ご満足頂きたいから~

「これ以上ないくらいやり切ったか?」「もう手立てはないのか?」自問自答しながらイ草の栽培や畳表生産に取り組んできました。

苗から収穫まで約2年を費やすイ草。熟成させると畳表になる迄また1年。3年の歳月がかかります。

畳替えの後に黒スジが入らず、キレイな琥珀色になるにはどうしたらよいのか?

その答えが…「熟成表」なのです。

お客様ファースト

~思いは伝わる~

2番草による退職検査

5番草による退職検査

紫外線に当てた退色試験の結果です。

茣蓙蔵十平の畳表を選んでくださった後を常に考える。

どのランクでもきれいな琥珀色になるように、イ草の栽培技術と熟成技術の融合が結果として現れるようになりました。

What beautiful

~努力は裏切らない~

5年後の裏返し。左右それぞれにお取引のある畳店様から絶賛の声。

「時を重ねて美しい琥珀色になってきたよ」とのお褒めのお事がを頂きました。

これからもお客様から「畳替えをしてよかった~」と言われるように、

畳で幸せのお手伝いが出来れば本望です。

受賞歴

平成25年熊本県い業大会 農林水産省九州農政局長賞

平成28年熊本県い業大会 農林水産省九州農政局長賞

平成30年熊本県い業大会 全国い生産団体連合会会長賞

令和元年熊本県い業大会 全国い生産団体連合会会長賞

編集後記

茣蓙蔵十平さんのこだわりはとても素晴らしく、他の農家さんにはとてもまねができないくらいにこだわっています。

なので、幾度も訪問しても話がつきません。

次回あってお話をお伺いするのがとても楽しみです。

 

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