西東京市で、畳・襖・障子・網戸・壁紙など
和室のリフォームを施工している
合同会社さわはた畳屋です。
今年も、畳の原材料・イ草のふるさとである
熊本県八代市へ行ってきました。
目的は、契約農家・田淵満捻(たぶちみつとし)さんの
イ草収穫作業の手伝いです。
私たちが日々使っている畳表は、
こうした農家さんが手塩にかけて育てたイ草から生まれます。
産地に足を運び、その現場に立つことで、
畳に対する想いも深まります。
Table of Contents
3日間の作業体験
2泊3日でお手伝いをさせていただきました。
1日目
午後から八代に到着し、さっそく刈取り作業を手伝わせていただきました。
夏の日差しの中、背丈ほどに育ったイ草を手作業で収穫していく作業は、
見た目以上に体力が必要です。
泥の中で長靴が抜けなくなる感覚も久しぶり。
農家さんのご苦労を実感しました。
刈取り作業
2025年い草の刈取をお手伝いさせて頂きました。
2日目
この日は、釜出し作業からスタート
乾燥させたイ草を乾燥機から出す作業【釜出し】と言います。
乾かしたイ草を束にして袋詰めして保管します。
続いて、釜入れ。
イ草独特の色・ツヤ・香りを出すためや畳表の品質を保つために、
天然染土を配合した水槽にイ草を漬けることを【泥染め】といいます。
泥染めをしたイ草を乾燥機に入れる作業を【釜入れ】と言います。
乾燥させることにより「い泥」がイ草にコーティングされて
色・ツヤ・香りがつき品質が保たれます。
その後、網取り
160センチ前後まで成長させるイ草が倒れないように網をかけます。
イ草刈りをする前にこの網を外します。
午後も炎天下のなか田んぼに入り、汗だくになりながらの、網取り・刈取り作業でした。
泥染めについてはこちらの記事を参考にしてください。
釜入れについてはこちらの記事を参考にしてください。
釜出しについてはこちらをご覧ください。
3日目
午前中だけの作業となりましたが、
前日と同様に釜出し・釜入れ、刈取りを繰り返しました。
最後まで手を動かし、達成感とともに八代をあとにしました。
1本のイ草に込められた価値
今回の作業を通して、
畳1枚ができるまでにどれだけの工程と人の手が関わっているか
をあらためて感じました。
特に「泥染め」「釜入れ」「釜出し」という工程は、
イ草の美しさや香り、品質を決定づける大事な作業。
それを目の当たりにできたことは、畳屋としてとても貴重な経験でした。
そして、田淵さんの
**「毎年が勝負。自然が相手だからこそ、手を抜けない」**
という言葉が心に残りました。
実際に田淵さんは、今年2025年の畳品評会で
【優等 九州農政局長賞】を受賞されており、
その技術と情熱に心から敬意を表します。
畳品評会についてはこちらの記事をお読みください。
畳は“人と自然”の結晶です
この3日間の体験は、畳の価値をもう一段深く理解する機会になりました。
お客様にとっては「一見、ただの床材」である畳ですが、
その背景には人と自然の手間と工夫が詰まっています。
これからも私たちは、顔の見える農家さんと連携し、
安心・安全で高品質な畳表をお届けしていきます。
そしてこの体験で得たことを、
ブログや店頭でしっかり伝えていきたいと思います。
畳替えをお考えの方
畳を新しくすると、お部屋の雰囲気が一気に変わります。
天然い草の香りと美しさで、癒しの空間を作りませんか?
小さいですがショールームがございますので現物を見て体験が出来ます。
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お気軽にご来店ください。
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